コラム

ダンスを習って伸ばせる3つの能力

人気急上昇のダンス教室

ダンスはイベントやコンサート、学校の授業などでも様々な場面に取り入れられるようになりました。バブリーダンスや恋ダンスなど、ダンスブームも毎年のように起こっています。

そんなダンスですが、習い事としても人気で、保護者の習わせたい習い事ランキングでも7位に入るほど、人気が出てきています。(引用:ケイコとマナブ「習わせたいお稽古ランキング」)

様々なイベントやコンサートでも取り入れられているように、ダンスは自分が楽しい気持ちになるだけでなく、見ている側も楽しい気持ちにさせてくれます。単なる運動・スポーツではなく、パフォーマンス性も高く、グループでの演技となるとコミュニケーション能力も大事になってきます。

このように様々な能力向上につながるといった点から、ダンス教室の人気は高まっています。

 

ダンスの種類

一口に「ダンス」と言っても多種多様な種類があります。これからダンスを始めたいと思っている方に向けて、ダンスの種類や特徴などを簡単にご紹介します。自分が踊りたいダンスを踊ることで、より楽しく体を動かすことができ、その効果も大きくなってきます。習いたい・習わせたいダンスはどのようなダンスなのか参考にしてください。

ストリートダンス

一般社団法人ストリートダンス協会によると、現在約600万人ほどの競技人口がいるそうです。各種団体で世界大会が行われるほど、競技人口は多く、各都道府県の駅近くには数多くのダンス教室が溢れています。

ストリートダンスは、ストリート発祥の様々なダンススタイルをひとまとめにした言葉で、その中には、HIPHOP(ヒップホップ)やbreakin(ブレイキン)など有名なダンスが含まれています。比較的古いものをオールドスクール、新しいものをニュースクールなどとも呼びます。

今回はこのストリートダンスをピックアップして代表的なものをご紹介します。

Lock(ロック)

このダンスはメリハリがあるスタイルが特徴です。素早い動きから「Lock:ロック(鍵をかける)」という言葉にもあるように、カチッと鍵をかけるように瞬間的に動きを止めてポーズを決める点が大きな特徴で、コミカルな手足の動きもあるスタイルです。名前が付いたステップなども多く、ある程度形も決まっています。瞬間的に動きを止めて魅せるダンスですので、大人数で演技した場合、ビシッとそろえばかなりの迫力になります。ジャニーズ系のダンスでよくみられるものです。

POP(ポップ)

POP:ポップとは「弾く」といったような意味です。この言葉通り、筋肉を弾かせて不思議な動きをするのが特徴のダンススタイルです。ロボットダンス(ロボットのような動き)やウェーブ(身体の様々な部分を波のようにうねらせる動き)が代表的です。まるで人間ではないような動きで、硬い動きと滑らかな動きの両方を取り入れており、パフォーマンス性が高いスタイルと言えます。

breakin(ブレイキン)

一般的にブレイクダンスと呼ばれるものです。アメリカのギャングが銃ではなくダンスで優劣を決めるために作ったと言われており、ダンスに威嚇的な要素が多く盛り込まれるバトル要素の強いスタイルです。頭や背中で回ったり、腕一本で逆立ちしたりなどの大技が多いのも特徴です。「エントリー:立った状態のダンス」「フットワーク:かがんだ状態で素早く足を動かすダンス」「パワームーブ:ヘッドスピンなどの大技」「フリーズ:動きを止める」の4つの動きで構成されています。

HIP HOP(ヒップホップ)

「ラップ」「DJ」「グラフィティ」「ダンス(ブレイキン)」の4つの要素で成り立つスタイルで、ブレイクダンス含め、それまでのソウルダンスやポップなど、様々なダンスの影響を受けて、70年代後半ニューヨークで生まれたスタイルです。その後も、レゲエやジャズなどのダンスの要素も取り入れながら発展を続けている比較的新しいスタイルです。動きとしては、アップ(上で音を取る)・ダウン(下で音を取る)という2つの音の取り方が基本で、ランニングマン(走っているように見せるダンス)などが代表的です。また、振付が自由なことも特徴で、次々と新しい動きが誕生しています。ストリートダンスの代表格とも言えます。

HOUSE(ハウス)

70年~80年代にシカゴで誕生したと言われるハウスミュージックに合わせて踊るダンスです。「4つ打ち」と「速めのテンポ」が特徴のスタイルで、特に、流れるように素早く足を高速で動かす動きが最大の特徴です。カポエラやブレイクダンス、ヒップホップなどを取り入れる自由さもあり、ダンスの幅広さも魅力とされています。

他にも、WAACK(ワック)やヴォーグ、レゲエ、ビバップなど多種多少なスタイルがあります。

 

ストリートダンス以外のダンス

ダンスには、ここまで紹介してきたストリートダンス以外にも、様々なダンスがあります。簡単にご紹介しておきます。

バレエ

セリフや歌詞を伴わない舞台舞踊が特徴です。決まった曲・振付を踊るクラシックバレエと、自由な発想によって行われるモダンバレエがあります。

ジャズ

ジャズミュージックに合わせて踊るところから発生し、バレエやストリートダンスの要素を取り入れながら発展し、はっきりとした型は持ちません。大勢でダンスをすることで、一体感と迫力が増します。アーティストのバックダンサーなどに取り入れているスタイルが多いです。

タップダンス

靴底に金属が付いたシューズで音を鳴らしながら踊るダンスです。テンポの速い足さばきのパフォーマンスも特徴です。

社交ダンス

男女ペアで踊るスタイルで、決められたステップとオリジナルの振付を融合させ、2人の息やリズムを合わせるダンスです。

ベリーダンス

世界最古と言われるダンスで、腰を細かく震わせる動きなど、女性的なセクシーな動きが特徴です。

フラダンス

ハワイの伝統的なダンスで、手や腕・腰・足を常に動かし続けるステップが特徴です。

ここで紹介したダンスはごく一部です。一口にダンスと言っても多種多様なスタイルがあることはわかっていただけたでしょうか?まずは自身が興味を持てるスタイルを見つけることが重要です。

 

習い事としてのダンス

ここでは、特に幼児教育として人気急上昇中のストリートダンスの習い事に焦点をあててご紹介していきます。

最近では学校体育にも取り入れられるほどメジャーになってきました。(ちなみに、学校体育ではこれ以外にフォークダンスや創作ダンスを学習します。)では、なぜこのダンスが学校必修化になったのでしょうか?

重要な目的がコミュニケーション能力の向上です。言葉のコミュニケーションではなく、いわゆる「息を合わせる」ことで、心を合わせることを目的としているのです。

費用は月額約5,000円~10,000円ですが、それ以外に発表会では20,000円~50,000円かかると言われています。

 

さて、ダンスは上記のコミュニケーション能力や学校の体育でつまずかないためだけではなく、以下の能力をつけることができます。

イメージ力

イメージ力は見えない部分を頭の中で視る力です。図形や立式の過程づくりに活かされます。どの練習でも同じですが、基本練習をする際、本番や実践をいかにイメージして一つ一つの音や動作を確認するかが大切です。

ダンスは表現の世界。その最たる力がこのイメージ力です。音や流れの中で自分の演技をどう見せるかは、評価基準のポイントになりますし、観衆の心を引きつけます。テクニックもさることながら、このイメージ力を駆使して自分をそのストーリーの中でうまく表現させていくのです。

着眼点

この力は、問題点や課題解決の出発点を見つける力です。「考える」が頭の中で始まるために、まず必要なスタートキーです。

ダンスは独りで踊るものではなく、みんなと協力して演技していきます。相手との呼吸や反応への気づきなど、様々な着眼点が必要なのです。

計算力

プロセスを頭でイメージして処理する力です。ただ計算ができるのではなく、計算のセンスがこの力です。また、この力では、時間の範囲内での冷静さが見えます。

ダンスは限られた時間やテンポでしっかりステップを踏んだりリズムを合わせることが大切です。小気味よく自分を動かすためには、この時間を体内時計にしっかり合わせられる能力が大切なのです。

 

このように、ダンスは運動能力以外にもたくさんの才能を築き上げることができます。習い事ととるか、その後の職業として続けていくかで考え方は様々でしょうが、この能力も参考に、お子様の成長のイメージをなさってください。