コラム

長く人気の囲碁・将棋

囲碁も将棋も版の上で思いを巡らせ、先まで見据えた自分の有利な戦いを実践する競技です。どこでも誰でもできるため、長く人気が続いています。

将棋の歴史は諸説ありますが、インド発祥のものとされ、書物に記録が残っているところからみると、日本では平安時代に貴族の間で楽しまれていたようです。一方、囲碁は中国で4,000年前から始まり、戦争のシュミレーションゲームとして武将の間で親しまれていたようです。三国志演義(三国時代の重要史実はそのままにストーリーには脚色が入った歴史小説)には、戦いで怪我をした関羽は麻酔がわりに、馬良と囲碁をしながら華陀という医者に毒矢の傷の手術をうけたという逸話もあります。日本には奈良時代に遣唐使がもたらしたという説が有力です。

将棋の羽生棋士が某学習教室でCM出演なさるなどしているため、学習にも効果的ではないかと期待させられますし一方、囲碁はテレビアニメで子どもたちの一時人気に火がつきましたが、放送が終了するとまた人口が下降気味になっています。この2つの競技人口は趣味も含めると統計が難しいようなので、差し控えさせていただきます。

それでは、この2つが更にどのような力を高めてくれるのか、見ていきましょう。

 

イメージ力

この力は見えない部分を頭の中で視る力です。図形や立式の過程づくりに活かされます。どの練習でも同じですが、棋譜を読む際などに、その先やつながりをイメージするため、この力の高まりが期待できます。

 

着眼点

この力は、問題点や課題解決の出発点を見つける力です。「考える」が頭の中で始まるために、まず必要なスタートキーです。どちらもある程度「型」を暗記して戦っていきますが、そのどれを使うか、どの場面で使うかなど、場面毎にひらめきが要求されます。その結果、着眼点が深まっていくのです。

 

ストレス耐性

問題に対して、イライラせず、冷静に取り組める力のことです。時間へのプレッシャーや難問への対応力がわかります。将棋は、プロの戦いになると一局で9時間も時間を要することがあります。また、手持ちの持ち時間が無くなると、一手打つのに短時間で考えなければならなくなり、プレッシャーがかかります。長時間集中したり、一手の先読みを考えたりと、余程のストレス耐性が必要になってきます。

 

以上、囲碁・将棋の脳力についてご説明させていただきました。

いかがだったでしょうか?これを体得するにはとても至難なことと思いますが、深い視野を広げられ、また、年齢に関係なく楽しめるものです。