コラム

「ピアノ教室」で伸びる3つの能力

ピアノは音楽の原点

水泳はスポーツの原点、ピアノは音楽の原点とよく言われます。ピアノを習うことで、楽譜を読む力、音を聞き分ける力、表現する力が備わります。

ただ、ピアノは、その道で極めようとすると「ジャズピアニスト」や「クラシック奏者」など、その役割が変わります。

そして、意外とプロのピアニストには男性が多いことも不思議と思われませんか?その要因は、ただ「タッチが強くて表現が豊かだから」だけではなく、「理系的センス」が必要とされているからかも知れません。

今回は、習い事としての「ピアノ」で必要とされる能力、そして、伸ばすことが出来る能力について、読み解いていきましょう。

 

ピアノ教室で身につく能力

着眼点

この能力は、問題点や課題解決の出発点を見つける力です。「考える」が頭の中で始まるために、まず必要なスタートキーです。

ピアノでは、あらゆる感覚を研ぎ澄まして表現を高めていきます。リズム、音の強弱、音の切り方などなど。それらをうまくリードするには、自分が今何を表現すべきかに気づかないとバランスが取れません。

そのような意味でも、ピアニストは「考える力」を達観しているとも言えるでしょう。

 

推論能力

この能力は、頭の中で問題を活用する力です。各分野の活用(応用)問題への対応力がわかります。着眼点で課題や進め方に気づいたら、それを脳内で運用していきます。その時にこの推論能力が高ければ、同時にいろんなことが考えられます。

ピアノにおいて必要なこと。それは譜面の暗記では無く、譜面に感情を入れて進めることです。今、弾いている譜面のその先をイメージし、そこにどうつなげるかを無意識的に想像しながら鍵盤をたたくことで、音にストーリーが芽生えます。

基礎練習で学んだことを表現し、活かすためにも、とても大切な力です。

 

図形的能力

この能力は、図形を合成する力やつながりを理解する力に長けています。つまり、イメージした仮説の「創造」に役立ちます。この力が強いお子さんは、図形問題を瞬時に理解できる力があります。

ピアノでは、鍵盤のたたき方一つで音楽が変わります。ただ、今弾いている譜面のイメージでは無く、その先をイメージしながら弾かなければいけません。つまり、頭の中で思い描いている楽譜の世界観と自身の指がしっかりリンクして初めて自分がやりたい音楽につながるのです。

その意味で、図形的センスはとても必要なことと言えるでしょう。

 

今回のまとめ

ピアノ教室で必要な能力(身につく能力)

着眼点

 問題点や課題解決の出発点を見つける力

推論能力

 頭の中で問題を活用する力

図形的能力

 図形を合成する力やつながりを理解する力

導入にも書きましたが、このように見ていただくと、ピアノには理系的センスが必要であることをご理解いただけるかと思います。ピアノを習うことは、その後音楽関係を深めていきたいと思う方にはとても基礎となる習い事となります。興味のある方は、ピアノを練習する以外にぜひこの点を注意しながら楽しんでいただけたらと思います。