書道教室ってどんな習い事?
書道教室に通う目的は?
昔から根強い人気の習い事「書道教室」。書道教室や書き方教室に通わせる目的は、どういったものがあるのでしょう?
実際に通っている方に聞くと、「字が綺麗に書けるように」「姿勢がよくなるように」といった目的で通い始める方が多いように感じます。
書道教室に通うと字がきれいになる?
ただ、通った経験のる親御さんは気づいていると思われますが、書道と通常の書くことはあまりリンクしません。書道は芸術であり、実務技量ではないと思われます。もちろん、「ていねいに書けば、綺麗に書けます!」とご批判を承知でこの文を書いています。
書道を極めれば、師範という肩書きがつき、書道教室を開けますし、ここ最近は商業的に「書」が取り引きされることも多々あります。つまり、極められたら、プロとして自由に活動できる習い事です。
一方、「道」がつく日本の伝統的な習い事として、精神的に成長するための習い事でもあります。ただこの学問が「読み書き算」の「書き」だけではないということをご承知いただいた上で、このお話を読んでいただければ幸いです。
書道教室に通うと
1)正確性が身につく
「正確性」とは、正確に問題を理解し、処理する力です。判断力と処理力の見定めにつながります。
書道はまず「写し」の力量が試されます。見本の書を観て、どれだけ正確に表現できるか。正確に写すことで評価が上がり、人に認められる書が生まれます。その後、自己流にアレンジしていかれることになります。
この正確性があるかどうかを確かめるには、普段から字を書くことが好きか、また、点結びなどの写し遊びに興味を持っているかを確かめるのも大切です。現時点でそういった特性があるお子さまで、その点を伸ばしたい場合には非常に適した習い事かもしれません。
また逆に、写しが苦手だというお子さまは、習い始めた最初の壁になるかもしれませんが、こういった能力を補う、伸ばすという点では適した習い事になります。
2)イメージ力が身につく
イメージ力とは、見えない部分を頭の中で視る力です。図形や計算における立式の過程づくりに活かされます。どの練習でも同じですが、基本練習をする際、本番や実践をいかにイメージして一つ一つの動作を確認するかが大切です。
書道においては、白い紙にどのようなサイズで表現できるかと、自分の腕の動かし方がその先どういう形を描けるかイメージ(想像)します。見本と自分の手を連動させる力としてこの力が必要とされます。
イメージ力はあらゆる分野でも必要とされます。単なる「書」というものを習うだけでなく、こういった能力を伸ばしたいという視点で書道教室を選択するのもいいかと思います。
3)計算力が身につく
ここで言う計算力とは、プロセスを頭でイメージして処理する力のことです。単なる足し算や引き算などの四則演算の計算ができる・できない、得意・苦手というだけでなく、その過程をイメージの中で正確につなげていけるかどうかという力になります。この力があるかないかで、制限された時間の範囲内での冷静さがわかります。
書を書く時に、時間を気にするとイメージ通りに描けませんし、見本をしっかりイメージできないと描けません。限られた時間でも、冷静に自分のイメージを守れるかどうか、そのイメージの過程を正確に描けるかどうかが問われます。
先にあげた正確性やイメージ力と合わせて、この計算力を活用することで、素敵な「書」が生まれます。
ただ、「字を綺麗に書けるように」だけではなく、ここで紹介したような能力を伸ばしたい、身につけさせたい、活かしたいという視点での習い事として「書道教室」を選択するのはお勧めです。